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2008年03月19日 14:54

12Riven -the ψcliminal of integral-(通常版)
12Riven
-the ψcliminal of integral-(通常版)
3月13日の記事に書いた通り、ブログの更新を数日停止して、12RIVEN -the Ψcliminal of integral-をプレイしていました。率直な感想として、滅茶苦茶面白かったです。

ネタバレを究極に抑えて書いたとしても、どうしても綻びが出来てしまうと思います。なので、12RIVENを購入検討されている方は、直ぐ様右上の×をクリックして、お近くの店舗か、amazonで購入して頂きたい。間違い無く損はさせません。

では、ネタバレを極力無くすように努めて、書いていきたいと思います。



「この映画にはある秘密があります、まだ映画を見ていない人には、決して話さないでください」と言う、シックス・センスの有名な文句を彷彿とさせるような内容でした。

ボイスを全て聞いてプレイしたのですが、総プレイ時間は32時間でした。放置時間も含まれるので、実質は31時間程度です。難易度は、攻略を見る必要が無い程易しい作りになっていますが、それとは裏腹に、「俺にしかクリアできない」と言う達成感があります。

システム面は非の打ち所が無く、最高水準です。スキップは快適だし、読み返し画面も二段構えになっていて、一切ストレスを感じることなくプレイできました。

一枚絵の総数は269枚と豊富で、1枚1枚のクオリティも一定の水準を保ち、綺麗です。12RIVENの各1枚絵によって構成される演出はとても素晴らしく、他のギャルゲーによる追随を許しません。個々の一枚絵の繋ぎ合わせによって映像「シークエンス」を作り上げるのですが、それはアニメとは違った深みがあります。特に冒頭の「インテグラル」最上階での連続シーンは凄まじく、一気に12RIVENの世界に引き込まれました。終盤になると杜撰な仕事になる作品は多いですが、12RIVENはラストまで、否、ラストこそ、丁寧に仕事をしています。
追記■一枚絵に関しては、不満の声が多いようで、一定の水準は保ててないかもしれません。それでも俺は結構好きです。確かに多少違和感を感じる絵があるかもしれませんが、そこまで酷くないと思っています。

音楽はEVER17の「Karma」のような突出した音楽はありませんが、どれもが12RIVENの世界観にとって欠かせないものだと感じさせます。「Repressor」「Voyager」「Silent City -piano amb.-」「Ocean blue」「Beyond the mebius」が個人的には好きです。オープニングはニコニコ動画にあったので、そちらを是非、「聞いて」、「見て」ください。





序盤は流れ行く状況に唯唯翻弄されます。様々な雑学と共に世界観が解明されていきますが、主人公の錬丸や鳴海に同調するかのように、釈然としないまま物語が進んでいきます。そして、中盤は「だれ」ました。ですが、その「だれ」の中でまどろんでいる俺を瞬時に覚醒させるような、とんでもない仕掛けが存在しました。特に終盤は怒濤の如く伏線や謎が解明されていくので、厖大なカタルシスを得られます。神懸り的な展開とは、正に12RIVENのことを言うのでしょう。

散々打越鋼太郎にはびっくりさせられてきたので、12RIVENでは騙されんぞ、逆に先の展開を推理してやろうと意気込んでいたのが逆に失敗を招き、「あの人」がラスボスだと思い込こんでいたのが見事に「あの人」がラスボスだったりとか、「謎」を「謎」だと気づかずに、心の準備ができていないまま、情報が提示されたり、解答を見せられたりするので、その度に心臓が超速でバクバクと鼓動しました。「謎は全て解けた!」とか某少年張りに思い、その推理を他の人にうっかり話してしまったのが後の祭り。予測できない超展開を見た後で、結局泣きを見ることになりました。

上記の例は「意識して」推理し、失敗した例ですが、それと同時に、12RIVENの特徴として、プレイヤーに「考えること」を「無意識」の内にも行わせます。だからこそ、誰にでも、「考え」に反した「解答」よる驚きが待っています。考えれば考える程、又、深く考えなくても、12RIVENの罠に嵌まっていく、そんな作りになっているのです。

打越鋼太郎と言う「手品師」は、「手品」だけでなくその「タネ」でさえも観客を驚かせてくれます。12RIVEN及び打越鋼太郎には完敗し、彼の功績を礼賛するばかりです。そして、監督の若林健が書いたことは、制作者が誇大に書いた販促ではなく、本当に俺を最高に満足させてくれました。



約束されていた、愛

ミステリ要素とは別に、このようなキャッチコピーに代表されるように、12RIVENの物語の中には「運命」をしばしば見出すことが出来ます。12RIVENの登場人物が貫こうとする「運命」や「不変」は、魂を揺さぶられます。

「魂を揺さぶられる」と言う表現は決して暗喩とかではなく、終盤は常に心臓がドキドキしていました。12RIVENでは2回泣いています。12RIVENはとても泣けます。咽び泣きます。泣いた2箇所は性質が似ていて、謎が解明されたことによって、「識閾下」に今まで蓄えられていた情報が洪水のように「自我」に送られるので、泣いてしまうのです。「あのシーン」は「そういうこと」だったのかと理解すると同時に、「隠されていた愛」が表面化していくのです。そして、そこに描かれていたのは、愛は愛でも、「純愛」でした。

多重世界と言う点では「CROSS†CHANNEL」に似ていますが、俺は12RIVENに近似した作品があるとすれば、映画作品の「バタフライ・エフェクト」だと感じました。バタフライ・エフェクトは以下のようなキャッチコピーを使っています。

きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る。

両者で描かれるのは、純愛、ミステリ。そして、両者共類稀なる名作です。



「ひぐらしのなく頃に」と同じように、他のゲームには無い「オリジナリティ」が12RIVENにはあります。12RIVENでしか楽しめない面白さがあるからこそ、俺はこのゲームを強くお勧めするし、こういう作品もあるのだと言うことを広範に知ってもらいたいと言う気持ちで、ブログをやっているのだと再認識しました。ひぐらしのときは不躾なメール、12RIVENはブログで記事を書くと言う違いこそありますが、両者は、「俺が面白いと言った作品は外れない」と言う点で、一致しています。大仰な書き方を敢えてする程、多くの人が楽しめる作品になっていると確信しています。

最近プレイしたゲームや、見たアニメを遥かに凌駕する出来で、今は、傑作をクリアした後には付き物の、何とも言えない寂寥感に満ち溢れています。これから数箇月は、12RIVENよりも面白いゲームは出ないんじゃないか、と過言ではなく思っています。開発中止にならなくて本当に良かった。

とにかく、面白い。これをやらずしてギャルゲーを語るのは、尚早であると、強く感じさせるゲームでした。

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