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2007年02月22日 15:26

当初はコミックマーケットのみで頒布された同人ゲームに過ぎず、
その為第3話祟殺し編までは数ある同人ゲームの一つという扱いで、
それほど話題になっていなかった。
しかし、2004年5月頃インターネット上の公式サイトで
体験版(第1話鬼隠し編全編を収録)が公開されると、
瞬く間に人気が上昇した。

ひぐらしのなく頃に - Wikipedia
これは、ひぐらしを初期から知っている人間ではなくて
途中からの人気でひぐらしを好きになった人間によって書かれたものでしょう。
ひぐらしがどのような過程を経て人気になっていったかっていうのは、
一部の人しか知らないんじゃないかな。
口コミで広まっていったっていうのは有名だけどね。

2004年5月19日に体験版が公開されたわけですが、
6月30日の時点ではダウンロード数はまだ600件です。

さて、体験版のダウンロード件数ですが、
何といつの間にやら600件を超えておりました…。
「祟殺し編」を1年かけて500部頒布してきた現状から考えると
…ほんの数日間で600件というのは驚きの数字です…。
やはり、インターネットの力はすごいんだな…と改めて感じました。

ひぐらしのなく頃に 製作日記 2004/06/30
瞬く間にがどの程度の期間を指しているのかはわからないけど、
体験版が公開されたとしても
やはりまだひぐらしは同人ゲームの中で突出した存在ではなかった。

そういうわけで、ひぐらしのく頃にが
後に漫画化、アニメ化、コンシューマー化されるまでになった、
瞬く間に人気が上昇した部分についての話。


さて、俺がひぐらしを知ったのは2004年の7月です。
ここでひとつ謝罪。
偉そうなことを書いてるけど
俺は決してひぐらしを最初の最初から知っていたわけではない。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
もうほんとーにひぐらしが無名な頃にコミケで偶然見つけて
運命の出会いとかそんなんじゃなくて、
俺もみなさんと同じくフツーにネットで見つけたわけです。

その頃は貧乏学生だったので
PS2なんてのは高級品で決して俺が触れていいものではなく、
パソコンで面白いフリーゲームを探しては遊んでいた。
そんな中、ある日、俺がよく見ていた面白いフリーソフト レビュー&攻略質問スレ
ひぐらしという文字を見た。
それが出会いです。
なんかやたらと怖い怖い目が怖い手も怖い?やら書き込まれていて、
当時のそのスレでは結構話題になってた。

夏休みで暇を持て余していた俺も遊んでみた。

764 名前:名無しさんの野望 投稿日:2004/07/14(水) 01:28 ID:dryHmjd7
【タイトル】ひぐらしのなく頃に(体験版)
【ジャンル】選択肢なしビジュアルノベル
【URL】http://07th-expansion.net/Soft/Taiken.htm
【スクリーンショット】なし
【私のプレイ時間】7時間
【備考/DL容量】110MB
【コメント(感想)】
ギャルゲかと思ってやってみて見事に騙された。
前半のギャルゲちっくなノリが一転して中盤からはサイコホラー。
絵で騙される人は多いと思う。
プレイ時間が結構掛かる上に、
私は中盤からはもう止まらなくなって一気にクリアしてしまった。
時間があるときにやってみてくれ。
体験版とあるが、実際はまるまる一本遊べてしまう。

フリーソフトで面白いゲーム まとめページ保存版
この人が真にひぐらしを広めた人。
2ちゃんねるに名前が出てきた、
そして、体験版で誰でも手軽に遊べることが大きかった。
ひぐらしについてのレスが多くなり、
そして遂にはフリソスレでは収まらなくなり専用スレが立てられた。
俺はここからひぐらしのく頃にブームが始まったのだと考えています。

とにもかくにも驚かされるのは………、
最近の当HPのカウンターの速度です。
しかも…いつの間にか、体験版DLは2200件くらいになってます…。
……体験版の公開前は、一日に100人もいらっしゃったら、
スゴイ事だったことを考えると…身に余る光栄です…。

ひぐらしのなく頃に 製作日記 2004/07/25
フリソスレでひぐらしの名前が初めて出たのが2004年7月14日、
PCゲーム板(当時は同人ゲーム板はなかった)に
初めてひぐらしスレが立ったのが7月24日で、
竜騎士07氏が驚いているのが7月25日なので、
やはりフリソスレがひぐらしブームの始まりだと考えて間違いないと思う。

その後急速に体験版のダウンロードが多発して公式サイトが落ちたこともあった。
公式サイトに体験版のミラーがあるのはそのなごりですね。


俺の初プレイは正直に言うと、序盤の部活シーンが退屈だった。
というか、まだそういったものに免疫がついていなかったので
恥ずかしかった。
これほんとにおもしろいのかよと思いながらダラダラプレイしてた。
ただただ、夏祭りの後に面白くなるよという言葉を信じて。

そしたらアレですよ、目ですよ目。
アレは今でも覚えてる。
原作のあの日常のシーンからいきなり、もう本当にいきなり、
だらだらとプレイしていたところに不意打ちでやられるあの目の怖さは
他では体験できないのではないか。
そして、目があってからの
畳み掛けるように追い詰められていくあの緊張感。
初めてのプレイは本当にドキドキした。
最後には圭一の謎の死。
もう、ただただ怖くて推理しようなんて思えなかった。

それでも、正解率1%を煽るのだから
これにはちゃんとした説明がつくのか!すげえ!と思った。
・・・結果的にはミステリというよりファンタジーになっちゃったのかな。
これについては後ほど。

それからこうも考えた。
こんな素晴らしい作品がPCゲーム板のスレだけで盛り上がるだけで
終わってしまうのは実に惜しい。
どうにかしてこの作品を多くの人にプレイしてもらいたい。


そこで俺は何をしたかというと、今でも信じられないのだけれど、
俺が好きで、ネットの世界に影響力を持つサイト(いわゆる大手サイト)に
ponという名前で片っ端からメールを宣伝していった。

かーずSPさんをはじめ、DAIさん帝国さんカトゆー家断絶さん
楽画喜堂さん変人窟さんげいむ乱舞界さん
好き好き大好きっさんCLUB-FCさんなど多数、
主にニュース系、日記系サイトに同じ内容のメールを送りつけた。

序盤は非常にほのぼのとした展開で進んでいきますが、
中盤から終盤にかけては畳み掛けるようにして奇妙なことが起こります。
徹夜率が30%強だそうです。
是非、お楽しみくださいませ。

その後、かーずさん、DAIさん、カトゆーさんからメールが来た。
ここから先は怒涛の勢いでひぐらしが広まります。


まずは、かーずSPさんで紹介された。

…あと、信じられないことですが、
体験版DLが6200を超えました。

ひぐらしのなく頃に 製作日記 2004/08/01
俺の記憶ではかーずSPさんに紹介されたのが昼、
竜騎士07氏が日記を書いたのが夜なので、
大手サイトに紹介されるということが
短時間でここまで影響を及ぼすということをわかってもらえると思う。

次に、DAIさんが2004年夏コミ直前に体験版のレビューを書いた。
大手サイトでの初めてのレビューで、
これでひぐらしに興味を持った人は多いと思う。
このレビューが効いたのと、
前述のフリソスレでの盛り上がりで
ひぐらしは2004年夏コミでは売り上げを大きく伸ばした。

今回はとにかく…焼きに焼きまくりましたので、
当スペースへお越し下さった方のほとんどに
お渡しできたのではないかと思っています。
(完売も三日目の14:30頃でした)
ちなみに、昨年の冬コミと同じ量産数だったら、コミケ開始1時間で完売でした(汗)
……たくさん焼いて本当によかったです。
(あの山のようなRが、
 全部売れ残って在庫を持ち帰ることになったら…帰りは地獄だ、
 なんて思ってただけに、完売は本当にうれしいです☆)

ひぐらしのなく頃に 製作日記 2004/08/16

俺の知っているところでの次の大手サイトのレビューは
かーずSPさんの「ひぐらしのなく頃に」雑感だけど、
DAIさんのレビューを見て夏コミで買い、
レビューを書いてるサイトもたくさんあったでしょう。
それを見た他の影響力を持つサイトの管理人さんも興味を持ち始め、
ひぐらしはだんだんと有名になっていく。
(カトゆーさんは俺がメールを送ったときにはすでにテストプレイに参加されていたそうな。
 あのかたは本当に情報が早い)
その辺りが、Wikiでいう瞬く間にの部分だと思う。

決して単なる口コミではなく、
これは大手サイトの影響力の部分が本当に大きい。
大手サイトがひぐらしを採り上げることで、
それを見た各サイトや人々が揃ってひぐらしをプレイし始めたと。



ここから先はみなさんの知っているとおりで、ひぐらしは続編が出る度に人気になっていき、
同人界に名を残す作品になりました。


ひぐらしのように、大手サイトが採り上げてくれれば
第2のひぐらしを作ることも可能だと思う。
しかし、それにはひぐらし並みに人を引き付ける内容がなくてはいけない。

ひぐらしが他の作品より絶対的に優れている点
人に勧めたくなる何かは重要だ。
ひぐらしは後半からのホラー部分が魅力であり、
誰かにやらせてその人をビビらせてみたくなる。


未だに同人ゲーム界でひぐらしを超える作品が出てないのが気になったことがある。
俺は同人界にあまり詳しくないからわからないのだけど、
何万本?もある同人ゲームの中で何故ひぐらしのようなヒットがでないのだろうと考えた。
ひぐらしにあって他の同人ゲームには無いものを考えてみた。

ひぐらしは当時未完の物語で、みんなで推理する楽しさがあった。
ひぐらしをプレイすると自分の推理や自分が体験した恐怖を話したくなる。
人の推理を聞いてみたくなる。
このあたりは竜騎士07氏もわかっていて、
公式BBSで謎を提示させたりして人と人との交流を煽っていた。
何度も書くが、ひぐらしは未完なので、先の展開に推理、期待する。

サイトを持っている人でひぐらしをプレイした人は
ほぼひぐらしの感想なり推理なりを書いているんじゃないでしょうか。
それを見た訪問者がいて、
面白そうだなと思ったら体験版をまずプレイする、
自分のサイトを持っていたら感想や推理を書く、
それを見る訪問者というように無限に広がっていく。
公式BBS、2ちゃんねるのひぐらしスレ、個人サイトは
みんなそれぞれの思い思いの推理でいっぱいだった。
ここで重要になるのは訪問者がやってみたいと思えるかだけど、
ひぐらしはとりあえず目が怖いと書いておけば十分伝わる。


アニメでは、涼宮ハルヒの憂鬱がそれに近いと思う。
ハルヒはEDのダンス、とんでもない第1話、バラバラ放送が
とても話題になりました。
どれだけ話題があるか。
そして、その作品がネットによってどれだけ面白さが広がるかです。

3『涼宮ハルヒの憂鬱』の話は原作の順番通りになっていない
原作を読んでいるものは、うっかり解説したくなる。
原作を読んでないものはその解説を読んで、原作が欲しくなる。
そして読んで解説したくなる。
それをまた読むものがいて、原作が欲しくなる。
以下、無限ループ。そしてネットに言説は増殖していくわけです。

4.YouTubeの存在
YouTubeには既に放送された全話アップされているだけではなく、
英語字幕までついたものまでアップされてます。
それにハルヒはキー局放送じゃありませんから
見たくても見れない人がいっぱいいるわけです。
ネットのハルヒに関する言説を見た人は
実際の放送が見たくて仕方がなくなる。
その欲望のはけ口をYouTubeが支えているわけです。

みたいもん! 涼宮ハルヒが起こしたYouTubeの憂鬱、ネットマーケティングの大成功例。
ハルヒの製作をした京アニは確信犯です。
ネット上で話題になるようにわざと作っています。

ひぐらしも公式サイトに推理披露兼プレイヤー同士の交流用の掲示板があり、
ネット上での共有の場を積極的に作っている。
ひぐらしをプレイしたら誰でも行くであろう公式サイトにこのような場があることで、
誰でも手軽に参加者になれる。


ネット上で盛り上がっているのを見たら、誰でも参加したくなる。
この新規参加者がどれだけ入りやすかが重要です。
ネット上で盛り上がっていても、自分が参加できないんじゃフーンで終わりです。

ハルヒはYouTubeで、ひぐらしは体験版で面白さが簡単にわかる。
そしてその延長線上に、ハルヒは原作やDVD、ひぐらしは綿流し編から、
というような流れになっていくのでしょう。
勧める側も楽で、まずは体験版やってみって言って、アドレスを教えればいいだけ。
やはり、わけのわからないものに初めからお金を出すのは人間ためらわれます。
ひぐらしは鬼隠し編がまるまる入っているので、体験版をやれば面白さが十分にわかる。
このこともまた、ひぐらしが売れた理由です。
熱心な人は、もはやこちらから勧めなくても続きを欲しがりお金を使うようになります。

それと、少しずつ小出しにしてるから人気が途切れることがない。
アニメの感想サイトは数多くあって、毎週の放送の度に感想を書いてる。
ひぐらしは続編が出る度に感想が書かれる。
だから人の目に触れる機会も多いのだと思う。


そして、まだ終わらない作品であるが故の参加しているという感覚。

ゲームは基本ひとりでするものだけど、
頭の中ではみんなでプレイしているんだという感覚を持ちたい。
永田泰大さんが発売日にゲームを買うのはよういどん、という印象があるから
書いていたのがわかりやすい例です。
その気持ちを最大限に引き出したのがひぐらしという作品です。
このライブ感がひぐらしの魅力だと言っても過言ではない。
特にひぐらしは、毎編出る度によういどんが発生するので、
お祭気分はいつでも体験できます。


ひぐらしを人気にさせたのも、ハルヒを人気にさせたのも、
話題性、人と人との楽しさの共有です。
ここまで書いておいて結局そのオチかと言われそうですが。


PS2版のひぐらしが発売されれば
そろそろひぐらしの人気も落ち着くんじゃないかな。

今から思い返せば約2年半前、
ひぐらしのあの目で恐怖した思い出は俺にとって本当に素敵な思い出です。

  ひぐらしの売れない頃に、売れたワケの続きを読む